IPv6で低遅延ネットゲーム環境を構築しよう
IPv6で通信の高速化
IPv6でネットゲームがなぜ低遅延化するかについて説明いたします。
それはIPv6ではいままでのIPv4では使えなかった通信方式が使えるからです。
それはIPoE(IP over Ethernet)という技術で、光端末契約をしている方ならプロバイダーから借りて存在は知っているかもしれませんが、網終端装置(ONU)で一度パソコンなどで入力したLANデータをWAN環境に則したデータに変換して送るNAT(Network Address Translation)と呼ばれる技術を使うのではなく、LAN環境から直接WAN環境につなげることが出来るため、速度が向上するのです。
またルーティングヘッダーの簡略化という技術もあります。
これは自分の端末から正しいデータのあるサーバーにどうやって接続するかの経路を記したIPヘッダーなどのことです。(全て合せてルーティングテーブルと言います)
IPv4ではパケットと呼ばれるデータの塊を送ってデータを管理しています。それらはある一定の長さを超えると分割される仕組みになっているのですが、分割された一つ一つに、データの他にこのへッダーを頭に取り付けなければいけません。そうしないとデータが正しいサーバーに送られないからです。これが余計なデータとしていちいち付くため、IPv4では遅延が起きる可能性があります。
反対にIPv6ではデータは分割されません。そのため、パケットごとの頭に付いていた、余計なデータが省けるというわけです。これが高速化のもう一つの理由です。
更新履歴
第1稿投稿 2025年1月16日 15時50分(コンテンツアップ)
記事作成者
著者:大久保康朗
監修・校正:中澤祐樹